ニュースレター「風流印字」バックナンバー
-第12号-
風流印字(ふうりゅういんじ):
【風流韻事】の造語。興味深い記事を載せた印刷物の意。
■アメーバ経営とは
京セラ名誉会長の稲盛和夫氏が、京セラの経営理念を実現するために独自に創り出した経営手法で、「小集団部門別採算制度」とも呼ばれています。組織を独立採算制で運営する小集団に分けることで、全従業員が経営者意識を持って経営に参加する「全員参加経営」を実現させるのです。
現在では氏が開塾した盛和塾等を通じて多くの個人・法人を問わず広まっており、弊社もそのひとつです。また、アメーバ経営は、氏が創業した京セラやKDDIを始め、再建に携わった日本航空等、約700社に導入されています。
■目的と特徴
組織全体の目標というものは、従業員個々人にとってはなかなか意識しづらいものです。個々人が具体的にどれほど成果に貢献しているのかわからないままだと、従業員は目標を見失ってしまいますし、経営者もどこを改善していけばいいのかわかりません。
そこで、まず組織全体を小さな集団(アメーバ)に分けます。次に各アメーバのリーダーが中心となって自らのアメーバの計画を立て、メンバー全員が知恵を絞り努力することで、アメーバの目標を達成していきます。そうすることで現場の従業員ひとりひとりが主役となり、自主的に経営に参加する「全員参加経営」を実現しています。
組織全体の目標を小集団の目標へ、小集団の目標を構成員の目標へと分割していき、どこが成果を上げているのか、どこに改善の余地があるのか、タイムリーで正確な情報を共有して「組織全体のこれから」を全員で考えていけるのが最大の特徴であり目的です。
■導入の契機
弊社の経常利益は2007年から2年連続で赤字決算となっていました。窮地に立たされた打開策として、先輩盛和塾生の協力を得てアメーバ経営を導入することで、各部門の収支状況を細分化して無駄を削ぎ落とし、導入初年度の2009年から黒字へ転じさせることに成功。以来、黒字を守り続けてきました。
長年メタボ体型だった弊社ですが、アメーバ経営のおかげでなんとか経費を削減して標準体型までに絞ることができました。次回においては、その取り組みについてご紹介したいと思います。
「風流印字」 第12号
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